博士課程近況と夏ツアー準備

今春4月に博士課程に入学してほぼ2ヶ月が過ぎ、ようやく研究のペースがつかめて来た感じですが、気がつくと投稿も3月末以来空いてしまいました。

会計研究科の専門修士課程、税法を中心とした経済学部の修士課程、さらに博士課程へと進級するにつれ、教授陣から一方的な形の講義を受ける時間より、自分の興味関心に沿って、自ら様々な資料を探し、これを読み込み、少しずつ自分の頭で考え、論文の一部の形にまとめて行く時間が多くなって来ました。

私の博士課程での研究の基本的テーマは、《近年のデジタル化、ネットワーク化、グローバル化による現代経済の変質》ですが、その分析の第一歩として、近年におけるIT技術の発展段階とその段階が経済の本質に及ぼした影響を整理する必要がある、と考えており、まずそこから手をつけたいと考えています。

それからもう一つ最近の個人的関心もあり、相続に関する信託制度について色々調べているうちに、これもまた、まさに現代的テーマである事に気づき、さらに、その制度の本質が不動産等の典型的な有形資産の価値を信託における受益権と言う無形資産に転換するものである事から、私の研究の基本的テーマである現代経済の無形資産への転換現象と共通するところがある事にも気がつきました。そこで、これもまた研究の一つのサブテーマとして、論文的にまとめてみたいと考え始めています。

そのような状況で、今春からスタートした博士課程の研究計画が見えて来たところですが、さらにやや気の早い話ですが、夏休みの海外ツアーについても計画準備を始めました。

実は、この春にも、修士課程卒業の一区切りに、卒業旅行?として、スペインツアーを予定し、旅行会社に申込みも済ませていました。マドリードからバルセロナまで、各地の観光スポットを巡るパッケージツアーの予定で、事前の準備としても、色々調べ、特にYouTube動画を何本も見ていきました。しかし、途中から何故か気が進まなくなっていき、殊にYouTube動画を見過ぎた?のか、既にその地を訪れたような感覚に落ち入り、さらに考えてみると、スペイン観光の代表的アイテムである闘牛は残酷だし、フラメンコもガウディの建築も、ちょっと趣味が違うし・・と考え始めました。それに、我が日本の一番過ごし良い季節にわざわざ海外に行くのもなぁ、と考えて、結局キャンセルにしました。

ところが、後で考えると、もしこのツアーを敢行していれば、修士論文で優秀論文賞を頂いた国際公共経済学会での発表予定と重なり困っていたところでした。だから、結果的に春のスペインツアーは取りやめて正解でした。

その代わりではありませんが、日本の蒸し暑い初夏の季節に、ヨーロッパのカラリと乾燥した湿度の低い心地良い夏の空気を味わいたいという気持ちが起きて来ました。

このブログでも大量の投稿をした一昨年の20日間の〈オランダ〜ベルギー〜フランス〉ツアーは、全て自分でネット手配してのオーダーメイドのツアーで、様々なトラブルに遭遇した大アドベンチャーツアーになってしまいました。でも、今となっては、そんなハプニング満載の旅も、ある意味かけがえの無い思い出に溢れた記憶に残る旅だったと感慨深く思えます。

端正な佇まいを見せるハーグのビネンホフ
フェルメールゆかりのデルフト
壮麗なグランプラスのライトアップ
意外に緑豊かだったエッフェル塔
ルーブルの中の華麗な部屋

しかし、さすがにあんな破天荒な旅に再び挑むのは、やはり気が重い感もあり、今回は、大人しく旅行会社の添乗員付きパッケージツアーにしようと思い、旅行会社のパンフレットを取り寄せ、検討を始めました。そのパンフレットの中の中央ドイツのツアーが目に止まり、ほとんど即決のような感じで気に入ったものがありました。

これまでに、現役時代にドイツには、デュッセルドルフ、ミュンヘン、ハンブルグ、ケルン等に行った事がありますが、どれも学会や専門医試験等のついでの慌しい旅でした。また考えてみると、どの都市もどちらかと言えば、ドイツの南北の周辺地域で、案外ドイツ中央部には行っていません。

(ケルン大聖堂前にて)
デュッセルドルフで
インプラント専門医試験
(受験仲間たちと)

今回見つけたパンフレットのツアーは、フランクフルト発着で、有名な『ロマンチック街道』をオーストリア国境近くまで南下し、途中、ハイデルブルグ、ローテンブルク等の歴史的都市と、ドイツの古城でも屈指のホーエンツォルレン城やノイシュバンシュタイン城等を巡るものです。これらの古城へのアクセスは結構複雑で、個人ツアーでは、細かい乗り換えなどが大変なようですが、旅行会社のツアーでは、バスで楽々巡れるようです。

(ノイシュバンシュタイン城)
(ホーエンツォルレン城)

また、ハイデルブルグは、何と1386年創立のドイツ最古の大学であるハイデルブルグ大学のある大学都市のようです。日本では、室町時代の前の南北朝時代と言う時期です。

(大学都市 ハイデルブルグの街並み)

そう言えば一昨年のヨーロッパツアーでは、オランダ最古の大学であるライデン大学(1565年創立)のあるライデンを訪れ、その大学都市の重厚な雰囲気に感じ入った記憶があります。

〈オランダ最古の大学〉ライデン大学

さらに、『中世の宝石箱』とも言われるローテンブルクもルートに入っており、その起源は10世紀にも遡ると言う歴史的遺産の街も楽しみです。

2つのテーマの研究も着実に進めながら、夏のドイツツアーの下調べと準備もしていきたいと思います。ただし、今回は、YouTube動画を見過ぎて想像力の働き場所が無くなり旅の楽しみを失わないように、だけは注意したいと思います(笑)

〈なお、一昨年の20日間に渡るヨーロッパ・アドベンチャー?ツアーについては以下の投稿を含め、12稿を連続で書いています〉

半世紀ぶりの長期欧州滞在

投稿者:

matsuga_senior

《松賀正考》大阪大学外国語学部英語学科、歯学部卒業。明石市で松賀歯科開業。現シニア院長。 兵庫県立大学大学院会計研究科卒業。同大大学院経済学研究科修士課程卒業、博士課程在学中。