昨夏のヨーロッパツアー後半の報告第3報です。
前半の波乱に満ちたアドベンチャー騒動からハーグに戻って、1日目はホテル周辺をゆっくり散策する一日にし、翌2日目は、少し足を伸ばして、エッシャー美術館に行き、偶然遭遇した地元の朝市を楽しんだりしましたが、3日目は、ハーグ近郊の小都市を電車で訪れる事にしました。ホテルから徒歩圏にあるマウリッツハイス美術館にその代表作2点が所蔵されているフェルメールですが、ガイドブックを見ると、そのフェルメールが生まれ、寡作だったその生涯のほとんどを過ごした縁り(ゆかり)の地のデルフトがハーグから電車で一駅、ホテルから20分もかからない事が分かりました。何しろ、彼の代表作の一つとされる『デルフトの眺望』にも描かれた街を見るのも意味がありそうと思い、出かけてみました。
ハーグには、ターミナル駅が2つあり、空港やヨーロッパの各国への発着のハーグ中央駅は近代的な建物でしたが、近隣地域へは「ハーグHS駅」からで、その駅舎は、伝統的な雰囲気のある建物でした。
一方、郊外の小都市であるデルフトの駅舎は対照的な近代的な建物でした。
ただ、駅から出口までの途中に、極めて大量の自転車置き場が設置されており、この地の自転車の利用度の高さを象徴しているようでした。
しかし、このデルフトの街の佇まいは心に響くものがあり、訪れて良かったと思いました。ある意味では、パリの華麗なベルサイユよりも観光客の溢れるエッフェル塔よりもこの街の落ち着いた街並みは印象的で心落ち着くものでした。
また、デルフトは、『デルフト焼』という陶器の産地としても有名で、街には可愛らしい陶器の食器や部屋飾りの品々を並べるお店が軒を連ねていました。
また、チーズの産地としても有名なようで、大量のチーズを並べた店が並んでいました。
デルフトは、フェルメールがその生涯のほとんどの時期を過ごした地ですが、彼の作品は各地の(マウリッツハイス美術館などの)有名美術館に所蔵されており、残念ながら、ここには彼の作品は一枚もありません。
しかし、彼が暮らした建物は、フェルメール・センターと言う記念館になっており、寡作だった彼の全作品36点のレプリカが制作期毎に展示されており、彼の業績を一望出来るようになっていました。
また、街の中心部には、教会などの伝統的な建物が並んでおり、広場では、色んな種類の売り場が並ぶ市場が開かれていました。
最後に、デルフトの帰り道、発見したダイアナ妃似のオランダ美人。