『資本主義の新しい形』を読み終えて

<本書全体を読み終えての感想>

まず「資本主義の非物資的転回」と言う概念に基づく著者の現代経済の本質的分析は非常に興味深く、説得力のあるものだと思う。そしてこの概念から出発して、現代日本経済の長年にわたる停滞状況に対する鋭い批判も頷ける点も多い。またこの日本経済の問題に対して著者の提唱する「同一労働・同一賃金」と「カーボンプライシング」の導入に関する議論の展開もきわめて巧みで整合的なものだと感じた。

ただ少し気になったのは、理想的モデルとして取り上げられているスウェーデンの実例が、規模や状況が異なる点の多い日本にそのまま適用できるのか、という点である。ちなみに、人口ではスウェーデンが約1000万人であるのに対し日本は1億2000万人と約12倍、GDPではスウェーデンが為替レートで約5400億ドル(購買力平価では5600億ドル)であるのに対し、日本は為替レートで約4.3兆ドル(購買力平価では6.1兆ドル)と約8倍(購買力平価では11倍)である。日本の経済規模は相対的にかなり巨大なものであり、その経済の方向転換は言わば巨大なタンカーが大きく舵を切り転回するようなものである。様々な混乱や軋みが生ずるであろう。殊に著者の提唱する二つの経済政策は「(レーン=メイドナー・モデルの)同一労働・同一賃金」制度も、カーボンプライシング制度も、ともにかなり大胆で過激な性格を持つものだと思われる。これまで数十年の政策がややもすれば現状維持ないし弥縫的であったと思われるだけに、そのぬるま湯の中での保護的政策に安住してきた勢力からの強い抵抗も起きる可能性がある。

しかし、バブル崩壊以後の「失われた10年」が「失われた30年」にもなりつつある長年にわたる日本経済の停滞は放置できないものである。抵抗勢力と闘い規制撤廃を謳った小泉政権の新自由主義的政策も安倍政権の超金融緩和によるアベノミクスも日本経済の長期停滞からの脱出あるいは格差拡大の抑止という点では、ほとんど確たる成果を得ることに失敗した感がある。かつては経済的指標の国際ランキングの上位にひしめいていた日本企業に往時の見る影もなく、殊に10年以上にわたる賃金水準の低迷により、ほとんどの先進国や隣国の韓国にすら抜き去られ、中間階層の没落と経済格差の拡大は見過ごす事ができない状態であり、多少の混乱や痛みを覚悟してでも、思い切った政策を断行する必要があると思われる。

そして、著者の提示する近時の日本経済の歴史的分析や現状の把握についての理論的展開は十分に説得的であり、このような方向性の経済政策を試みる価値は十分あると思われる。したがって本書にも書かれているように、この著者のマクロ経済政策についての各界での理解の浸透と合意形成を十分に図りつつ、新しい方向性での改革に取り組んでいくべきではないかと考える。

なお個人的な問題であるが、現在の私の研究テーマである巨大多国籍企業による租税回避の問題から、将来的には、さらに視野を広げて、このような現在の日本経済全体に関わる問題への理解と研究にも取り組めれば、と思う。

〈以下、本書を読んでの第5回最終レポート〉

諸富 徹 著『資本主義の新しい形』研究レポート(5)  11/3  ‘22

兵庫県立大学経済学部大学院 松賀正考

 終章『社会的投資国家への転換をどのように進めるべきか』では前章までの理論的および実証的分析をもとに、具体的な政策提言が詳細に展開されている。その内容は、ほとんど前章までの緻密で説得的な議論から当然導かれると思われる政策論である。

 その内容はきわめて明快であり、まず、現在の日本経済の課題を3つの論点に集約している。

  1) 資本主義の非物質的転回にどのように対応すべきか

  2) 労働生産性と炭素生産性の低迷をどう改善すべきか

  3) 不平等・格差の拡大をどう防ぐか

 そして、このような課題に対する経済政策として、以下の4つの政策方針が提示されている。

  A) 人的資本投資(「積極的労働市場政策」)の拡充~「社会的投資国家」へ

  B) 同一労働・同一賃金の導入

  C) 失業/家族/住宅手当の充実

  D) 脱炭素化へ向けた産業構造転換とカーボンプライシング導入

 上記の3つの課題は、著者の論理の展開の中では見事に緊密に連関しており、またこの課題の解決のために提示されている4つの経済政策との対応関係も非常に明確で説得力がある。

 課題の1)での「非物質的転回」と言うやや耳慣れない概念については、前章までの綿密な議論で説明は尽くされて来ているのであるが、知識化、デジタル化、サービス化、さらには脱炭素化への流れを意味する。そしてこの流れへの対応に完全に失敗した日本の経営者に対して、「ひたすらコスト削減で対処しようとし」「中国への工場移転、賃下げ、リストラ、労働者の非正規化」を進めたが、その結果は「生産現場の疲弊と技能・士気の低下」だったと言う著者の批判は強烈であるが、その通りと思える。そして「コスト削減ではなく、付加価値をどう伸ばして労働/炭素生産性を引き上げるか」が課題であるとし、1) の課題は、2) の課題につながっていく。ただし、この2つの課題を解決していくと同時に3) の不平等や格差を縮小させながら経済発展を図ることが必要である。そしてこのような「平等化を図る社会政策と経済成長を促す成長戦略を一体的に実行すること」が必要であり、その社会政策の追求が経済成長を促すような経済発展戦略が求められるとする。そうした経済政策の体系として上記の4つの政策方針が示されているが、これらは、いずれも社会(環境)政策の手段であるとともに、その実施が生産性を向上させ経済成長率を高める効果を持つ点で成長戦略としての要素を併せ持っているという。

 以下、この4つの政策方針の詳細が述べられるのであるが、まず2. 人的資本投資の拡充の中の<1. 少なすぎる民間企業の人的資本投資>では、企業の能力開発費の対GDP比の国際比較を示し日本企業の能力開発費は他の主要先進国と比較してもともと低い水準であったものがさらに時間の経過とともに低下していることを指摘している。2010~2014年の米国企業の能力開発費は、同時期の日本企業の約20倍ともなっていたことを指摘し、これでは日本企業の労働者の生産性向上が期待できず米国企業に遅れをとっても当然だとする。さらに、日本企業では、正社員と非正規社員の間、男性社員と女性社員の間で、職業教育訓練において格差があり、しかも、この格差が年をおって大きくなっているというのは大きな問題であるとする。これは経済格差につながる点で労働者個人にとって問題であるだけでなく、非正規雇用者の増加問題と相まって、このような人的資本の蓄積が他の先進国に比べて過少な状態は日本経済全体の生産性の底上げが進まないという意味で我が国の経済全体にとっての損失であると指摘する。

 そして、このような私的企業にとっての望ましい教育訓練投資の水準と社会的に望ましい水準とのあいだの乖離にたいしては政府の公共介入が必要なのであるが、<2. 日本政府の過少な人的資本投資>の小節では、その日本政府による人的資本投資に関する公的支出も国際的に見て余りに少ないという。さらにまた、この分野への社会支出の中での「積極的労働市場政策」の比率がやはりOECDの先進諸国に比べて少ないことが問題であるとする。この「積極的労働市場政策」に関する諸研究では、この政策は少なくとも長期的には職業教育訓練を受けた労働者の雇用率と所得を引き上げる事実が認められているという。そして、今後、我が国における積極的労働市場政策の見直し、財政支出方針を転換して増やすべきであると提言している。

そして、文末に添付している10/28付けの日経新聞記事にもある通り、最新の総合経済対策では、「働く人の賃上げ実現に向けてリスキリング(学び直し)の支援を広げる。首相はリスキリング支援に5年で1兆円を投じると表明している。転職者や副業する人を受け入れる企業への支援制度の新設や労働者のリスキリングに取り組む企業への助成拡大などを見込む」として、この方向性の政策が盛り込まれているようである。

さらに、次の<3. 「日本版積極的労働市場政策」としての雇用保険制度>では、我が国の積極的労働市場政策は「雇用保険制度」の一環として実施されているという実情を踏まえ、さらに詳細な現制度の分析研究が紹介され、それに基づく政策提言がなされている。

続く<4. 権利としての職業教育訓練>では、かつての労働政策では大企業正社員を中心として、大部分の労働者の職業人生が一企業内で完結し、終身雇用、年功序列という日本的雇用に依拠した時代ではその使命はもっぱら企業にできるかぎり雇用を維持してもらい、企業内部で職業教育訓練を施してもらうように支援することが中心であったとする。しかし、いまや非正規雇用が総労働者の4割をも占め労働者の企業間・産業間移動が常態化する状況であることを前提に労働者に対してそれを支援する職業教育訓練の機会を提供することが政府の義務となり、労働運動の側でも単に「失業しない権利」を主張するのではなく、「権利としての職業教育訓練」の保障を求めるべきだとする。そしてこのような積極的労働市場政策の強化は労働者の就職を後押しし彼らの稼得能力を高める効果があることが実証されており、このような人的資本投資は「最強の所得分配政策」でもあり、また成長戦略とも親和性があるとされる。そして、著者はこのような社会政策と成長戦略を一体化した経済発展戦略を追求すべきだと主張する。

 次に、3. 「同一労働・同一賃金」、賃金上昇、マクロ経済政策では、スウェーデンのレーン=メイドナー・モデルを参考にした普遍的な「同一労働・同一賃金」政策について述べられている。<1. 本来の「同一労働・同一賃金」とは何か>の小節では、日本においては正規労働者と非正規労働者の賃金格差の是正というきわめて狭い限定した概念で用いられているが、それとは異なるさらに普遍的な理念としての意義が説明される。そして、その普遍的理念としての「同一労働・同一賃金」の概念は正規/非正規の別のみならず、企業の別、産業の別、地域の別、性別をも超えて同一労働に対して同一賃金が支払われるべきという理念だという。そしてスウェーデンを例にとって、第4章で説明されたように賃金格差の縮小と同時に企業・産業の生産を引き上げ、産業構造転換を積極的に促して経済成長を導く政策手段となりえる、と説く。そして、政府は低収益企業で解雇される労働者を失業手当の給付などで手厚く保護すると同時に積極的労働市場政策を通じて教育訓練投資を行い高収益企業に転職できるように支援するという。こうして同一労働・同一賃金制度は生産性向上を促す仕組みを持ち、労働力が低収益企業から高収益企業へ移動することで産業の新陳代謝が図られ、生産性を向上させる。これがスウェーデンの高い経済成長率を導き、新しい成長企業が次々と出現してくる理由であるとする。

次の<2. 「労働者は守るが、企業は守らない」では、まず同一労働・同一賃金の導入の前提条件として、政府のこれまでの経済産業省による「日の丸連合」に目立った成功例が無いという批判とともに、生産性が落ち国際競争力を失った企業に手を差し伸べる保護政策では、日本の産業の生産性をかえって低下させ、競争力をさらに低下させる一助になっているとして、このような政策から手を切るべきであるとする。そして、他方、同一労働・同一賃金の導入の際、必ず「失業/家族/住宅手当」の充実を実行し、低生産性企業・産業で働いていた労働者が、高生産性企業・産業に移れるためのバッファを充実させる必要があるという。そして、労働者個人や政府の政策方針だけではなく、労働組合やその全国組織である「連合」もこの同一労働・同一賃金の導入を受け入れるための意識改革が必要だという。従来の企業別に組織された労働組合の一企業完結型の雇用・賃金体系を崩し、企業・産業の壁を超えた「連帯」が要求されるからである。そして、労働組合のナショナルセンターとしての「同盟」も、その役割が強化されることになり、政府・経団連・同盟の三者による交渉によって、毎年の賃金水準が中央決定されることになるという。こうして、経団連と連合による中央決定の場で毎年、生産性上昇の推移を確認しながら徐々に、しかし継続的に賃金水準を引き上げていくことになる。このような形で同一労働・同一賃金によって生産性向上と経済成長が図られ、同時に、賃金水準の向上と経済格差の縮小に向けた動きが進められるとする。

<3. マクロ経済政策でどう合意形成するか>においては、著者の主張する大胆かつやや過激な「同一労働・同一賃金」制度の導入のためには、政府・経営者側・労働者側三者の合意形成が、必要なのであるが、それをどう実現するかについて論じられている。1950年代前半という早期にレーン=メイドナー・モデルによる同一労働・同一賃金制度の導入に成功していたスウェーデンでは、ケインズ経済政策への批判と高率インフレの抑制という点で労使の利害が一致したという事情があった。これに対し、長期にわたるデフレ基調の経済環境にある日本においてはインフレ抑制ではなくインフレ誘導のために、この政策を用いられる可能性があるのではないかとする。しかし、そのためには、政府、経団連、連合の間で中長期的な賃金上昇とそれを支える経済成長、生産性上昇、産業構造転換のメリットに関する認識を共有し、それを実現する政策体系すなわち「日本版レーン=メイドナー・モデル」に焦点を合わせた合意形成が必要であると主張している。そして、その合意形成が難しい場合、次善の策として「賃金上昇こそが経済成長をもたらす」という逆説的な理論を唱えたデービッド・アトキンソンの言うように最低賃金を段階的に、しかし継続的に引き上げる政策も検討しうると言う。ただ、この政策によって低生産性企業の賃金水準の引き上げに効果を発揮する可能性はあるが、それが経済全体の生産性を引き上げる波及効果を持つのかは疑問である、とする。

<4. 産業構造転換の促進的手段としての同一労働・同一賃金>においては、このレーン=メイドナー・モデルがさらに産業構造転換の促進手段としても働くという可能性について論じている。そのメカニズムについては第2章、第3章で既に詳細に説明されているのであるが、このモデルは新しいビジネスモデルを創出したり、事業構造転換を行ったりして経済の非物質的転回に対応した事業構造により生産性を高めた企業にその分だけより大きな余剰を獲得できることになる。そのような企業が既存企業を押しのける形で、産業の新陳代謝が進行し、その「創造的破壊」が進行することで産業構造の転換が進み、経済が成長していくという。

 4. 脱炭素化へ向けた産業構造の転換では、これもまた前章で述べられてきていることであるが、<1. 「非物質化」と「脱炭素」の同時達成を>では、脱炭素化もまた資本主義の非物質主義的転回を構成する重要な要素であるとする。また、気候変動問題を引き起こしている大量の資源使用と汚染物質の大量排出によって成り立つ産業構造からの脱却は、より付加価値を高め、経済成長を促す方向と整合的でなければならないと言う。そして、炭素生産性の向上も労働生産性の向上も、物的世界への過度な依存から脱却し、省資源・省エネに取り組みつつ、より大きな付加価値を生み出す経済構造へ転換する試みという点で共通性を持つとされる。

<2. 脱炭素化に向けた産業構造転換の加速>においては、かつて環境保全は経済成長の妨げとなるとされ「成長か、それとも環境保全か」という2項対立的な議論の枠組みに囚われて来たが、その状況は決定的に変化しているとする。すなわち、スウェーデン、フランス、カナダなどで見られるように、成長すれどもCO2排出量は減少するという「デカップリング」という現象が見られるようになって来た。つまり経済成長と環境保全はもはや二項対立的な関係ではなく両者は並立が可能になった。それどころか「環境保全に注力することが、成長戦略になる」という状況すら見え始めていると言う。その背景としては第一には産業のデジタル化、サービス化、知識集約化が進み、産業の中心軸が無形資産集約産業に移り、産業の生み出す付加価値を引き上げる一方、素材産業依存度が低下し、CO2排出量が減少するという状況がある。第二にはCO2排出を劇的に減らす製品・サービスの開発が大幅に進展するとともに、その費用が大幅に低下した点がある。ところが、残念ながら日本は「成長もしなければ、CO2排出も減少しない」状況に陥っている。しかし、戦略的に産業構造の転換を図り、脱炭素化を目指していくことと収益率の向上と軌を一にする事は可能であると思われる。的確な政策を行うことによって炭素生産性の向上だけでなく収益率の向上をもたらし、日本経済の成長に貢献することを目指すべきであるとする。

<3. カーボンプライシングの導入>では、炭素生産性の向上とCO2排出を抑制する産業構造への転換のための制度としてカーボンプライシングの導入が提案されている。これはちょうど労働者の雇用を維持しつつ、社会の経済格差を縮小し、同時に経済成長と産業構造の転換を図るためのカギとなる政策として、レーン=メイドナー・モデルによる普遍的な「同一労働・同一賃金」制の導入と全く相似形を描くものである。CPが導入されるとエネルギー・汚染集約度の高い企業はCPの負担が重くなり、逆に、エネルギー・汚染集約度の低い企業の利益率は環境税収の還付によって改善される。そしてエネルギー・汚染集約度の高い企業は炭素生産性を高めるか、さもなくば事業からの撤退を迫られる。そして政府による「積極的労働市場政策」によるバッファで守られつつ労働者の移動が起き、脱炭素化に向けた産業構造の転換が進むとされる。

最後の<4. 日本経済の将来展望>では、本書全体を総括して、現在の日本経済の二大課題である「非物質化」と「脱炭素化」に取り組むために労働生産性と炭素生産性を同時に引き上げていく必要があると主張する。そして、この両者は共に産業が生み出す付加価値の引き上げを目指す点で共通性を持っている。そのためには、企業による人的資本への投資、無形資産への投資が必要であり、また脱炭素化への投資とイノベーションが必要であるとする。このような取り組みによって日本経済の軌道が企業・産業の発展を通じて人的資本の質の向上、所得格差の縮小、環境保全が推進されるように切り替えられる。しかしながら、現状では、企業が自発的にその方向に向かう経済的インセンティブが十分ではない。そのための有効な政策として、政府が普遍的な「同一労働・同一賃金」と「カーボンプライシング」を導入すべきであるという事が本書の基本的主張である。

そして、最後に、世界株式時価総額ランキング上位に現れる企業の変遷について触れ、現時点では日本企業は上位ランクから去り、GAFA等の米国デジタル企業が我が世の春を謳歌しているが、その独占化傾向、個人情報の取り扱い、そして租税回避を巡って世界の目は厳しくなっているとの指摘があり、これは私の研究テーマに関わる問題であると考えた。

<参考資料 日経電子版記事>

政府、総合経済対策を閣議決定 事業規模71.6兆円

物価高など対処 2022/10/28 10:12 

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政府は28日の臨時閣議で物価上昇などに対応する総合経済対策を決めた。電気・ガス代の抑制策を柱に据え、子育て支援の拡充策を盛り込んだ。国と地方自治体、民間投資をあわせた事業規模は71兆6000億円程度になる。

地方支出や財政投融資を入れた財政支出総額はおよそ39兆円、財源の裏付けとなる2022年度第2次補正予算案の一般会計は29.1兆円ほどになる。政府は11月の臨時国会に補正予算案を提出し年内の成立をめざす。

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岸田文雄首相は28日午前の政府与党政策懇談会で総合経済対策について「物価高や世界経済の下振れリスクを乗り越え、日本経済を再生するためのものだ」と語った。「生活を支えていることを実感してもらうため全力を尽くす」と話した。

(中略)

働く人の賃上げ実現に向けてリスキリング(学び直し)の支援を広げる。首相はリスキリング支援に5年で1兆円を投じると表明している。転職者や副業する人を受け入れる企業への支援制度の新設や、労働者のリスキリングに取り組む企業への助成拡大などを見込む。

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《松賀正考》大阪大学外国語学部英語学科、歯学部卒業。明石市で松賀歯科開業。現シニア院長。 兵庫県立大学大学院会計研究科を卒業し会計専門修士。さらに同大大学院経済学研究科修士課程を卒業。その修士論文で国際公共経済学会の優秀論文賞を受賞。現在、博士課程在学中。