今回の旅のスタートにあたって、まず最初に驚き、印象深かったのは、出発空港の関空の余りの閑散ぶりでしょうか。神戸空港からのベイシャトルの高速船から降り、関西空港着いた午後9時頃、国際線出発ロビー周辺は人数が数えられるかと思える位人影は少なく、私が利用する航空会社以外には、もう1か所に明かりが点いている位の感じで、その閑散ぶりは、以前の多数の利用客で溢れるような状況とはまるで別世界でした。
もちろんショッピング・ゾーンはほとんどシャッターが下りており、開いている店は見かけませんでした。あんなに賑わっていたレストラン街もほとんどの店が閉まっており、営業していたのは、『すき家』と『マクドナルド』のみでした。休憩も兼ねてマクドナルドで軽い食事をしたのみで、チェックイン、出国手続きをして、機上の人に。今回、ほぼ初めてのビジネスクラス。エミレーツはサービスの良さで評判との話を聞いていたので、楽しみにしており、エコノミーシートに比べて一回りゆったりした座席に収まりました。
さらに、無料で提供されるシャンパンやビールを味わいつつ、いかにも手の込んだ食事も楽しみました。
その時、ふと席の前のモニターを見るとこんな画面が。
さらに、こんなショートメールが入りました。
どうやら機内でネットが使えるらしい。(誰でもそう思うのでは?)これは試してみなくては、とスマホをWi-Fiモードで繋いでみると、これが何と繋がります。まあスイスイとまでは行かないけど、ネット検索やメール、ライン程度は十分使えます。感心しながら、しばらく触っていたのですが、実は、このお試しが後々今回のツアー全体にとんでもないトラブルを巻き起こす事になるとは、その時は1ミリも想像しませんでした。しばらくして、契約しているキャリア通信会社のソフトバンクから、「ご利用料金が、高額になって来ているのでご注意下さい」との警告のショートメールが来て、ひょっとして、この機上のWi-Fi利用に関係しているのだろうか、と考え、このWi-Fi接続を直ちに切りました。思えば、飛行機のような高い高度を飛んでいて地上の中継局と繋がるはずはなく、もしさらに上空の人工衛星を利用するのであれば、その料金が高額になる事はありえます。そうだとしても、何故その事について一言も触れていないのか、またその利用料金が何故当面搭乗している航空会社ではなく日本の通信会社から、そんな高額料金が請求されるのか解せません。(この問題は、後ほどのヨーロッパ滞在中に大問題を引き起こす事に繋がっており、現在、エミレーツ航空とソフトバンクに詳細な理由説明を求めているところです)
ちょっと不安の雲が漂い始める感の中、それでも無事、中継地のドバイに到着。現地時間で早朝の午前5時頃、果たして空港内のショッピングゾーンとかは営業しているのだろうか、と思っていたのですが、実際に着いてみると、閉店したり休んでいる店など一つもなく関西空港の閑散とは全く別世界の賑わいに驚きました。(ただ意外な事は、そこはまるで日本と同じく、ほぼ全員がマスクをしていた事でしたが。)
それにしても、この彼我の状況の大きな落差は、少なくとも観光や交通産業に甚大な影響を与えているのではないかと思いました。ただ、一旦落ち着きを見せかけていたコロナ禍も直近では再び新たに第7波とされる急速な感染拡大を見せており、医療問題と経済的問題との調整をどうするべきなのか、政策判断の難しいところと思われます。
やはり、当初想定していた通り、中継地のドバイ前後で飛行時間がうまく分割され、しかもビジネスクラスの環境の良さもあって、それほどの疲れは感じませんでした。実は、専用のバーラウンジまでありました(そんな所で見知らぬ外国人とアルコールを飲みつつ談笑するほどの神経は私にはありませんでしたが💦)。
ドバイから約6時間でいよいよ半世紀ぶりのオランダのスキポール空港に到着し、久しぶりのヨーロッパの地に降り立ちました。
ただそこから起きた小さな問題は、ホテルのあるハーグまでの道のりでした。早速やらかしてしまいました。やはり、事前の調査が足りず、思い込みで行動した結果でしょう。
スキポール空港の駅は、オランダの中心都市アムステルダムの中央駅と目的地ハーグとの間に位置し、スキポール空港駅からそのままハーグに向かえばいいところを、一旦アムステルダム中央駅を経由するものと思い込み、ハーグ駅とは反対方向の電車に乗ってしまいました。さらに、初めて乗ったオランダの電車の中に、自転車大国であるこの国らしく、自転車置きの専用スペースがある事が珍しく、その写真を撮ったりしているうちに、何とこのターミナル駅である中央駅を乗り過ごしてしまいました。
日本のような親切(過ぎる?)アナウンスも無く、駅の表示も控えめで目立たなかったとは言え、これは早速のイージーミスでした。数駅行き過ぎてから、様子の変化に気づき、乗客に聞いて、慌てて一旦下車して引き返す羽目に。まあ、切符の買い方一つも珍しく、緊張もしていたのでしょうが、先が思いやられるチョンボでした、
結局空港から約1時間かかって、出迎えの知人の待つハーグ中央駅に到着。知人の言葉では、「最後にトボトボ歩いて来られました」との事、長時間の飛行機よりもウロウロした電車の旅の緊張の方が疲れたような思いでした。
しかし、ハーグ中央駅から徒歩10分余りハーグの代表的観光スポットの一つであるビネンホフの直ぐ側の緑豊かな環境の中、落ち着いた佇まいのホテルに着いて、やれやれと一息をつきました。
ハーグでの最初の3泊をしたホテル